
グローバル視点で皮膚がんが増加傾向にあることをご存知でしょうか?この傾向は日本も同様で、近年、皮膚がんの発生率が増加していることが統計的に明らかになっており、「深刻な問題」として議論がなされています。
皮膚がんには様々な種類がありますが、最も多いのは「基底細胞がん(きていさいぼうがん)」「有棘細胞がん(ゆうきょくさいぼうがん)」、そして「メラソーマ」の3つです。
日本で最も症例数の多い皮膚がんは基底細胞がんです。基底細胞がんは、特に目や鼻の周りに発生します。
有棘細胞がんは、紫外線が原因で発生することが多く、特に日焼けしやすい頬や耳、下唇、手などに多く発症します。肌の表面が赤みをおびたり、厚くなったり、いぼを形成したりする状態は「日光角化症」と呼ばれ、有棘細胞がんの典型的な「前がん症」です。
しばしば耳にする「悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ)」がメラソーマです。メラソーマは転移性の高い非常にやっかいな皮膚がんで、多くの場合、足の裏や爪の下に発症します。
ここで注意したいのは、皮膚がんはある日を境に急に発症するわけではなく、かなり長期間にわたって表皮に潜伏し、がん細胞予備軍として危険信号を出し続けているという点です。
このような危険信号に由来して生じる肌トラブルを「前がん症」といいます。前がん症の段階で適切な治療を行えば、ほとんどのケースで完治に至ります。このため、日頃から肌を観察し、その状態をチェックすることを習慣付けしておくことはとても重要です。
以下は、一般的な前がん症の症状です。
- 肌の表面が赤みをもち、厚ぼったくなってザラザラ感が増してきた
- いぼに似た突起物ができた
- 肌が極端に乾燥し、ぶつぶつ(湿疹)ができてきた
ほくろの形や大きさの変化にも要注意です。これは、ほくろがメラソーマに変化することがあるためです。以下のような症状が認められた場合、ほくろがメラソーマに変化しつつある兆候である可能性があります。
- ほくろが変色してきた
- ほくろと肌の境界部分の形状がギザギザしてきた
- ほくろが盛り上がってきた
もし、以上のような前がん症が疑われる場合は、ご自身で判断せず、できるだけ早く皮膚科を受診して、適切な診断を受けるようにしましょう。
前がん症かも!?と不安な毎日を過ごすのはストレスになり、肌トラブルや肌老化の原因になってしまいます。診断して白黒はっきりさせれば気持ちの重荷がとれますし、診断の結果がたとえ黒でも、前がん症はほぼほぼ完治するわけですから。
ナーバスになり過ぎず、先ずは皮膚科にGO!です。
美容資格ライター
- 名前 :工学博士 中浜数理(Kazumichi Nakahama, Ph.D.)
- 肩書 :一般社団法人日本スキンケア協会 顧問
- 美容資格:認定スキンケアアドバイザー
:認定スキンケアカウンセラー
:認定講師 - その他 :由風テクノロジー株式会社 代表取締役CEO
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