化粧品成分

はじめに

この投稿は、一般社団法人日本スキンケア協会が配信しているメルマガのレビュー(まとめ・解説)です。

  • 配信元:一般社団法人日本スキンケア協会
  • 著者 :医学博士 前田憲寿 先生
        ※東京工科大学 教授
        ※一般社団法人日本スキンケア協会 顧問

    

パルミトリルオリゴペプチドとは

アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、グリシン、ヒスチジン、リジン、プロリン、セリン、バリンから選ばれた2種類以上のアミノ酸(天然保湿因子:NMF)からなるアミノ酸ペプチドとパルミチン酸の反応生成物です。

化粧品成分としての肌に対するその主な美容効果は、線維芽細胞を活性化させ、真皮のエラスチンやコラーゲンの産生を促進することで、しわを改善することです。

今回は、パルミトイルオリゴペプチドのうち、パルミトイルトリペプチド-1とパルミトイルテトラペプチド-7の2種類の化粧品成分を配合した化粧品で検証したその美容効果について紹介します。

なお、ルミトイルトリペプチド-1とは、グリシン、ヒスチジン、リジンから構成されるパルミチン酸修飾ペプチド(Pal-Gly-His-Lys)です。また、パルミトイルテトラペプチド-7とは、グリシン、グルタミン、プロリン、アルギニンから構成されるペプチドのパルミチン酸修飾(Pal-Gly-Gln-Pro-Arg)です。

パルミトリルオリゴペプチドの美容効果

Sederma社のレポートには、パルミトリルオリゴペプチドが、シワを目立たなくし、肌の弾力性を促進する美容効果や、紫外線ダメージを受けやすい真皮乳頭層の修復活動を促進する美容効果を有することが報告されています。

Sederma社とは、化粧品機能性原料の世界的リーディングカンパニーのことで、特に生理活性成分分野において化粧品業界をけん引する存在として知られています。

以下、実際の検証結果を紹介します。

検証方法

51歳から72歳(平均年齢59歳)の女性ボランティア28名に、2種類のパルミトリルオリゴペプチドを3%含有するクリームを1日2回、半顔面および前腕部(内側および外側)に2ヶ月間塗布します。

もちろん、パルミトリルオリゴペプチドを含まないプラセボクリームも使用しての比較実験も行っています。

検証結果

SLEB(Subepidermal Low Echogenicity Band:表皮下低エコー源性バンド)解析の結果、1ヶ月で厚さと密度の改善が見られ始め、2ヶ月で有意な改善が認められたそうです。

また、コラーゲン繊維網の解析では、目の周りのコラーゲン繊維断片を共焦点レーザー顕微鏡で測定したところ、2種類のパルミトリルオリゴペプチドを3%含有するクリームを塗布した側のコラーゲン繊維断片が減少していたそうです。

42歳以上62歳以下の女性ボランティアを対象に、このクリームを1日2回2か月間塗布し、形状測定、キュートメーター (肌弾力性測定器)、画像解析によってその抗シワ効果を評価したところ、深いしわや肌荒れが統計的に有意に減少したそうです。

さらに、2種類のパルミトリルオリゴペプチド3%含有クリームを塗布する前と後の結果を比較すると、肌の弾力性の向上と肌色の改善が統計的に有意に確認されたとのことです。

もちろん、プラセボクリームには、このような統計的有意差は確認されていません。

美容資格ライター